小児感染症
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小児の感染症

小児感染症1

インフルエンザ

冬季を中心に流行を起こす感染力の強いウイルス感染症です。
A型・B型がありますが、症状、経過などに大きな違いはありません。突然の高熱で始まる事が多く、腰痛、関節痛、咳、鼻水、嘔吐、下痢など多彩な症状を伴います。診断キットによりインフルエンザウイルスの反応を調べる事ができますが、発熱してから6時間以上経過しないと反応が出にくい傾向があるので注意が必要です。発症後5日を経過し、かつ解熱後2日(幼児の場合は3日)を経過するまで自宅療法が必要です。

ウイルス性胃腸炎(ロタウイルス、ノロウイルス)

胃腸炎を起こすウイルスで代表的なものはロタウイルスとノロウイルスで、毎年11月頃からノロウイルスが先行して、その後1~4月にかけてロタウイルスが流行します。重症度はノロウイルスよりロタウイルスの方が強いとされています。ロタウイルス胃腸炎の多くは突然の嘔吐に続き、白っぽい水の様な下痢を起こし、稀に合併症としてけいれん、脳炎になる事があります。

また、乳幼児は脱水になる事が成人よりも早いので、脱水症状(傾眠傾向、努力呼吸、頻脈、皮膚の乾燥・体重減少)を見落とさない事が重要です。

麻疹

生後6ヶ月〜5歳くらい、特に1歳前後でよくかかります。麻疹ウイルスによる感染症で、発熱、咳、鼻水で発症し、初めは麻疹特有の発疹は認めません。高熱と共に耳の後ろあたりから発疹が徐々に出現して全身に広がります。発疹が出現する前後で口腔粘膜にコプリック斑と呼ばれる麻疹特有の斑点が見られます。38~39度以上の高熱がでてぐったりします。

また、肺炎や中耳炎を合併する事が多く、注意が必要です。

風疹

主な症状としては、発疹は顔面から始まる事が多く、その後全身に広がります。

また、耳介後部や首のリンパ腺が腫れ、3~6週間腫れる事が多いです。妊娠中の女性が感染すると胎児が先天性風疹症候群になる恐れがあるため注意が必要です。

水痘

流行は年間を通じて見られます。
水痘はどんな小さな発疹でも紅斑→丘疹→水疱→痂皮の経過を辿ります。急性期にはそれぞれの段階の発疹が混在し、その出現部位は頭皮、体幹、四肢、陰部に至るまでどこにでも出現します。全ての発疹が痂皮化すれば感染の可能性はないので登園・登校を許可します。高熱が続くこともありますが、発熱の程度は軽度の場合が多く、熱が出ないこともしばしばあります。

咽頭結膜炎(プール熱)

3~5日ほど続く発熱、咽頭炎、結膜炎などの症状が現れます。
原因はアデノウイルスです。治療薬は特に無く、基本的に安静と水分補給などの対症療法が中心となります。

ヘルパンギーナ

突然の高熱で発症し、口の中の奥の方に水疱や潰瘍ができます。

ムンプス(流行性耳下腺炎)

耳下腺と呼ばれる耳の下付近にある唾液を作る器官に感染を起こし、痛み・腫れを引き起こします。両側が腫れる事が多いですが、片方だけの事もあります。腫れの度合いによってまちまちですが、通常は1~2週間前後で自然に引いてくるため治療薬は特に無く、基本的に安静と水分補給などの対症療法が中心となります。合併症が多く、髄膜炎や時に難聴を引き起こしたりする事があります。

手足口病

夏季に幼小児がよくかかります(1歳が最多)。原因となるウイルスにはコクサッキーウイルスA10・A16やエンテロウイルス71などがあります。手足口病は手のひら、足の裏や手足の指の隙間、口の中に水疱性の発疹ができます。
高熱になる事は少ないですが、一時的な発熱を伴う事はあります。治療に特効薬は無く、対症療法が中心になります。

A群溶連菌感染症

冬季から春季にかけて流行します。風邪の症状と39度近くの高熱を認め、喉の粘膜が赤く腫れて強い痛みを伴うのが特徴であり、扁桃腺が腫れたり、発疹や舌の表面にプツプツができる苺舌や舌の皮が剥がれるなど様々な症状が現れます。治療には抗生剤を1週間から10日程度は服用します。症状が良くなったからといって自己判断で服用を中止すると、再び溶連菌が増殖し、急性糸球体炎やリウマチ熱などの合併症を引き起こす事があるので注意して下さい。

伝染性紅斑

10~20日ほどの潜伏期の後、頬に発疹が出現してその後上腕部や大腿部中心に網目状あるいはレース状と表現されるまだらの発疹が出現します。ヒトパルボウイルスB19による流行性発疹性疾患で、特に治療の必要はありません。十分に水分摂取するように注意しておけば自然に回復します。